初めての方は初めまして、
内科女医の初妊娠日記です
いつも閲覧、いいね等
ありがとうございます
今日は葉酸についてのお話です。
よく考えたらサプリについての話は
してなかった
今日は文章がちょっと長めのお勉強です。
サプリ、たくさんたくさん調べた挙句、
どれがいいあれが悪いとかの情報が
錯綜してて混乱を極めたので、
結局食事摂取することにしました
まず、葉酸がどうしてこんなに妊婦さんに
摂取推奨されているのか。
葉酸を積極的に摂取することで、
神経管閉鎖不全という
生まれつきの神経の病気を減らせるという
エビデンス(情報の蓄積)があるからです。
しかもこれら神経の病気は
大きく生命に影響を及ぼすため、
防ぐことにはとても大きな意味があります。
では、その胎児の神経が作られる時期です。
脊椎管という神経が通る管は
妊娠6週頃に閉鎖されます。
また、妊娠6?10週は
胎児の器官形成期といって
胎児の主要な器官が形成される時期
になります。
要するに、その時期に十分量の葉酸が
必要とされるわけです。
そのため、推奨されている葉酸量
1日食事から400μg+サプリ400μgは、
妊娠1ヶ月(受精前から)?3ヶ月に
摂取することが望ましい
ということになります。
妊活をしている方々は、普段から少し
多めに摂取されるとよいですね。
ただ、
葉酸の過剰摂取(1日1000μg以上)も
最近取り沙汰されるようになりました。
主に妊娠後期の話ではありますが、
新生児の喘息発症増加などが
証明されてきているようです。
サプリは簡単に飲みやすく、
つい過剰摂取しがちになってしまうため
要注意な点もあります。
さて、厚生労働省はどうして
食事以外のサプリからの摂取を推奨するのか
という点です。
実は葉酸は、食事から摂れるものと
サプリから摂れるものでは
人体で摂取後の利用効率が違うんですね。
食事からの葉酸:50%
サプリからの葉酸:85%
と言われています。
しかも、葉酸は調理すると壊れやすいので
食事からだと量がはっきりと
分かりにくいのです。
ただ私はサプリを飲まない事にしたので
これらの情報を元に、
あまり調理をする必要のない食べ物で
葉酸を摂取することにしました。
それが漫画にも書いている
納豆、やきのり、アボカド、キウイなど
ですね
これらはまぁまぁな量の
葉酸が入っているらしいので
むしろ過剰摂取にならないように
やきのりなどをおやつに
バリバリ食べてました
長々と書きましたが、葉酸の摂取は
「気をつけなかったら
神経の病気が絶対に起こる」
訳ではありません。
むしろ妊娠に気づいていない時期が
一番必要な時期だったりするので、
ちゃんと摂るのは難しいんですよね。
ただ神経の病気を防ぐ可能性が
高くなるというエビデンスはあるので、
気にしすぎない程度に、
気づいた方はやはり積極的に摂取されると
いいのかなと思います
次回、
やっと産婦人科受診の話に戻ります。笑
(追記:2017/9/27)
たくさんのいいね、コメント
ありがとうございます。
みなさんやはり葉酸に関しては
気になりますよね。
色々と葉酸のことを引き続き調べていたところ
少し追記したいことがありました。
実は、
食品からの葉酸では神経管閉鎖不全症を
減らすというエビデンスはない
みたいですね。
ただ、どうしてエビデンスがないかというと
サプリメントで摂取した人々で
病気が減ったかどうかを研究したからです。
理論上は食品からの葉酸でも
(400μg/日付加は難しいと言われていますが)
大丈夫なはずではあります。
上記に書いてあるように
人体での利用効率などは異なってきますが。
ただ、あるイギリスの実験では
食品からの葉酸では、赤血球内葉酸濃度の
有意な上昇は認められなかった
としているものもあり(1996年の論文)
確実なのはサプリからの摂取のようです。
ただ、そのサプリが本当に安全かどうか
誰が調べてくれるんだ…。
それこそ厚労省のお墨付き、みたいなものが
あれば安心して飲めるんだけどなぁ。
厚労省の文章の「摂取方法について」
は以下のように書いてあります。
<引用>
葉酸の摂取が神経管閉鎖障害の発症リスクの
低減に効果があることを示している疫学研究
の全てにおいていわゆる栄養補助食品が使用
されていること、食品中の葉酸についても理
論的には効果があると推定されるが現時点で
は証拠が得られていないこと、諸外国がいわ
ゆる栄養補助食品を利用している状況なども
考慮し、日本でもすでに販売されているいわ
ゆる栄養補助食品の活用についても説明する
必要がある。
<引用終了>
※神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の
女性等に対する葉酸の摂取に関わる適切な情報提供の推進について
(平成12年12月)
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